進化し続けること

1週間前の情報は、過去のナレッジ。
（ちと長いです） 　　　

先日（といっても今年入ってすぐ）、これまたずいぶん前に参加したセミナーの
運営会社さんからお話を頂き、
学生向けのITセミナーに、僭越ながらパネラーとして行ってきました。
IT業界で働く人たちの体験談、、みたいなコーナーで。

私は、学生時代は情報処理の専攻で、C言語とか、COBOL、BASICなどの
プログラム構築を学んでいたわけですが、
「なんとなく」就職した先は、全然ITじゃない銀行の窓口の仕事でした。
そのあと退職して、海外いったり、放浪の人生を歩んでいたのですが、
紆余曲折の末、いろんなターニングポイントを経て、今に至ります。
ITの仕事に就いたのは、すごく計画に計画を練って、、って感じでもなく、確か
「そろそろ、ITの世界に入ってみよっかな。」みたく
すごい軽い感じで、ものの数秒で決めたのを覚えてます(・▽・)
こんな、、、行き当たりばったりなラテンの私、
未来ある学生さんたちの何の指針にもなんないっすよ、、とお断りをしようと思ったんですが、
たぶん目標を掲げて、きちんとコツコツ勉強を重ねたケースと
私みたいな短絡的にサイコロで決めたようなケースとか、
色々な体験談を集めたかったみたい(爆)
まあ、あまりキチキチと計画立てるだけじゃなく、人生ギャンブラーな私の生きざまも
学生さんたちのいい刺激になるかなーとか、かなりお気楽な気持ちで行ってきました。

学生のみなさん、IT業界を絞って希望されてるので、
とっても真剣だったし、キラキラしてましたよー。
もともとプレゼントや、インダクションの講師とか大好きなので、
そのあたりは色々アドリブも取り混ぜながら(笑)
自分なりの、ITの仕事のよいところ、悪いところ、
そして女性の参加者も結構いて、たまたま、パネラーは女一人だったので
女性からみたITで働く視点みたいなスパイスをいれて、お話ししました。

時間が進み、私の時間の最後、質問コーナーみたいなのがあったんですが、
その中で、「全くITの知識がないんですけどITの仕事はできますか？」
と聞いてきた学生さんがいました。
本来なら、優しく「大丈夫ですよ！やる気さえあれば！」と言いたいところですが、、
実際、、、現状として、知識ない子が、いきなり自分の部署にはいったら、、
・・・うう・・ちょっときついかも(*_*)　
っつーか、私に余裕がない。。
今はどうしても、人を育てる時間はどこの会社でも持ち合わせておらず、
すぐに現場回せる人を主流で採用するから、、
なので、無難な回答として

「ITといっても多種多様な仕事の分担があるので、
なぜ、ITの仕事をしたいか明確にしておきましょう。
あと自分はこれができます！また、いずれこうなりたいっていう
アピールポイントと自分のゴールもまとめておきましょう。
んで、勉強して資格を取るとか、知識なくてもアプライさせてもらえる会社を絞るとか、
まずそこからいきましょう。
今入ってすぐにITの仕事を回すというより、もう少し長いスパンで考えましょう」

みたく冷や汗をかきながら伝えました。
すごくオブラートに包んだ言い方になってしまい、
ほんとはそれが現実とか本音じゃないんですが、、

私の周りのエンジニアたちも、ばりばり生粋のIT畑で来た人ってそうそういないんですよね。
みんな異業種からの転身が多い。だからたぶん、何かのきっかけだと思うんです。
そのきっかけが目の前にきたら、すかさず掴み取る、
その感性と向上心は磨いてもらいたいとも伝えました。
私の心をよそに、その子はまたキラキラオーラで、
とってもうれしそうに「がんばります！」と言っていました。
会社に余裕があれば、こんな純粋でやる気がある若い子を育ててあげれば
すごい原石だと思うだけに、こんな回答しかできない自分と、今の世の中に悲しくなります。

ただITの知識だけあればいいかっていうと、
それだけ頭でっかちになって、全くコミュニケーション能力が持てない人、
細かな気配りができない人も沢山います。
今あるITの知識を存分に発揮できることを望むほかに、
コミュニケーション能力の大切さと伸ばす努力、
これも会社選びのときに、自分の向上心として必要だよなぁとふと思いました。

あと、やっぱりどんどん進化する世界だからこそ、自分も勉強して追いつかないと
全くの化石脳になってしまう恐れがあるってことも、IT業界の特徴です。
ITの資格は取得してから数年の期限ののち、フォロー試験っていうのがあって
いかにアップデートが溜まりまくってるか、、っていうのがこれでわかるってもんです。
だからぼーっとしてると、自分の知識は気付かないうちに偏ってしまうのも事実で、
それを修正するために、やっぱりこういうセミナーに参加したり
学校に通うのは必要なんだよなって、第三者的な観点からですが、そう実感しました。

そういえば、大昔に所属していた会社にいた通訳者さんは、ものすごいプロなのに、
そして、忙しくて自分の時間もままならないのに、
それでも定期的に通訳翻訳学校に行っていました。
あんな完璧なのに、、と誰もが思ったんですが、
彼女曰く、通訳、翻訳は自分の言葉のくせがどんどん出てきてしまうから、
こうして学校に通って知識をリセットし、軌道修正することが必要なのと、
凛としたさわやかな笑顔で話してくれました。
あと集中力を鍛えるのも目的だそうです。
今になってなるほどなぁーーーーって思いました。

ピュアで、まっさらな学生さんたちを前に、私も原点に帰る大事さをふと思い出し、
とても良い時間を過ごすことができて、有意義な一日でした。
私もがんばらないと。
いつかどこかで、この子たちと一緒に働ける日がくるといいな
そんな風に思いながら会場を後にしました。

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